神聖魔法団【下】
「黎奈・・・」
お母さんの涙ぐんだ声が聞こえた。
黎兎も、お母さんも我慢してるんだ。
私も我慢しなきゃ。
俯いている顔を上げる。
泣き顔なんて見せない。
「大丈夫だよ」
お父さんは私の笑顔が大好きなんだもんね。
最後のお別れぐらいお父さんが大好きな私でいなきゃ。
お父さんから離れ黎兎の隣に行く。
<綾兎さん、時間が迫ってきています。
行うなら今しかないかと>
<そうだな>
何やら2人が話しだした。
内容が分からず聞くことしかできない。
「なにをするの?」
お母さんがそう聞くと驚く答えが返ってきた。