神聖魔法団【下】
<あぁ、涯が思ってる通りだ>
「!!・・・・」
何かを言おうと口を開きかけた涯であったが言葉は出ず口を閉じた。
黎兎も察したのだろう。
下唇を噛み締めていた。
「綾兎、何するの・・・?」
皆の暗い反応で嫌な予感がしたのか問いかけるお母さん。
<俺の魂と引き換えに風雅くんを生き返らせる>
「えっ」
お母さん以外の皆は顔を背けた。
「それって、生まれ変わることできないってことでしょ・・・?
もう2度と会えないの・・・?」
<こういう形で会うことはなくなる。
だけど俺は絶対に忘れない、忘れるはずがない>
「でも・・・!!」
<俺が生涯愛した女は黎華、お前だけだ
忘れるはずがないだろ。こんなにも愛した女は黎華が初めてだ。
そんな人を忘れるはずがない>
お母さんの目をじっと見つめ逸らすことなく見つめ続ける。