神聖魔法団【下】



なにか言いたげそうだった。




だけど




「ふぅ・・・」




細く息を吐いたと思ったら




「昔から本当そうよね。
人の言うことを全く聞かない、なんでも自分で決める。
そういうところ変わってなくて逆にビックリよ。

でも、その後先何も考えず突っ走してく姿、誰かの為なら自分を後回しにして動く姿、そんな綾兎に惹かれた。
その選択が誰かを助けるなら幸せにするなら・・・・・、

私は何も言わない」




お父さんの目を見つめ返しそう言った。





「お母さん・・・」




絶対に辛いはず。



泣きたいはず。



その証拠に肩が微かに震えている。





それに気付いたのかお父さんがお母さんに近付いて行った。




そして優しく抱き締めた。




そんなお父さんの後ろに手を回す。



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