神聖魔法団【下】



<ありがとう>





「っ・・・。私を、誰だと思ってるのっ?
綾兎の・・・、妻なんだよ?
妻は、夫の幸せを、願うものでしょ・・・っ?

幸せに・・・なってねっ・・・ぅ・・」





<あぁ、なるよ。黎華、黎奈と黎兎を頼んだぞ>





「任せて。2人は私が、立派に育てるからっ。
だから、見守っててね?」




<当たり前だろ>





お互いの声が震えていた。




だけど決して涙は流さなかった。




お父さんとお母さんは私たちが産まれる前に出会ってるから私たちより思い出がたくさんあるはずだ。



きっと私たちより、たくさん我慢して辛くても乗り越えようとしてるんだ。




今だけは、この時間だけは2人の世界にしてあげたかった。





他の皆もそう思ってるのか誰も言葉を発さなかった。




Lichtも何も言わず見つめていた。




さっきから何か唱えてるけど、



今こうやってここにいられる時間を少しでも伸ばそうとしてくれてるんだろうか?




もし、そうだったら嬉しいな。



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