神聖魔法団【下】



「あ、帰ってこれたんだね。
おかえり」



安心したかのような表情をした。




話し方はゆっくりで声も少し小さいけど、その言葉が嬉しくて心が温まる感じがした。




「ただいま。

風雅もおかえり」




「ただいま」




そう言ってニッコリ笑う風雅を見てると胸が締め付けられる思いになった。





「体、大丈夫なのか?」



私の後ろに立ってる涯が風雅の顔色を伺う。



「うん、なんか軽い」



「そうか」



さっきより話し方も元に戻ってきた。



「立てるか?」



雷が手を差し出すとその手をとって立ち上がる。




「おっとと」



少しふらついたみたいだけど、なんとか立てるみたいだ。




「危ないから俺に掴まってて」



瑠雲が風雅の手を握り腕を掴ませる。



< 606 / 632 >

この作品をシェア

pagetop