神聖魔法団【下】



「本当にもう使えないんだ」



少し寂しそうに呟いた瑠雲。




「使えなくなったって別に死ぬわけじゃねぇんだし、そんな顔すんなよ。
魔法だけが全てじゃねぇだろ?」



「まぁ、そうなんだけどね。
ちょっと寂しくなって。俺の先祖はどんな魔法使いだったんだろうな~」



その言葉にふと考える。



私の先祖は目の前にいるけど瑠雲たちは会ったこともなければ名前も知らないんだ。




「僕の先祖様もどんな人だったのかな?」



<みなさんの先祖様はとても素敵な方々でしたよ>



そうニッコリ微笑んだLicht。



<優しい方ばかりでした。
今はもうこの世界には存在していませんが、貴方たちの魔法を体に取りこんだとき、あの心の温かさを感じました。

貴方たちの先祖様から授かった優しい魔法。
その力を貸していただき、封印したいと思います>




Lichtの言葉を聞き、皆の表情が緩んだ。




「来世で会えるかな!?」



「もしかしたらもう生まれ変わってるかもな」



そんな言葉が飛び交った。




「綾兎さん、Lichtさん、よろしくお願いします」



涯がぺこりと頭を下げた。



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