神聖魔法団【下】
「俺たちの魔法でこの世界を守ってください。
もう2度誰も傷付かないような、不安にならないような世界を・・・。
よろしくお願いします」
頭を下げながら言葉を続ける。
<当たり前だ。>
涯の方まで歩きながらそう言ったお父さん。
目の前まで行き、肩をもちグッと体を持ち上げた。
視線が重なる。
<涯、しっかりやれよ。
黎奈を守ってくれてありがとう>
「っ・・・。はい」
肩をパンパンと強めに2回叩き、Lichitの横に戻って行った。
<Licht行けるか?>
<はい、準備は整いました>
その言葉を聞いた途端、お父さんがLichtと手を繋ぐ。
私たちはお父さんたちと少し離れた一直線上にいた。
声は聞こえる距離だ。
<<神聖魔法、スペランツァサーラ>>
そうお父さんとLichtが唱えた途端、
辺りがオレンジの柔らかな光に包まれた。