神聖魔法団【下】



「守るよ・・・。ずっとずっと守り続ける!!
父さんの変わりに。俺が2人を守り続ける。

俺、父さんの息子で良かったよ。
俺だって自慢の父さんだ!!

・・・・・俺の最後のお願い。
小さい頃よくやってくれてたアレやってほしい」




<・・・あぁ>




私とお母さんはその言葉を聞いた時、涙が止まらなかった。



黎兎は今どんな気持ちであの言葉を言ったのだろうか?



考えるだけで胸が痛くなる。




<黎兎、よくやっ・・たな!!
っ・・・。さすがだ!!
さすがだよ・・・っ。

お前は自慢の息子だっ・・・>




そう言い、頭をクシャクシャと撫でた。






思い出したのだろうか。



お父さんの目からも大粒の涙が零れていた。




私はこの光景をよく見ていた、小さい頃に。




黎兎が何かやり、それが成功するとお父さんはああやって頭をクシャクシャっとし褒めた。




かける言葉はいつも「よくやったな」「さすが」だった。




そして最後に必ず言う言葉は「お前は自慢の息子だ」という言葉だった。




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