神聖魔法団【下】
今度は黎兎も知らなかったことなのだろうか。
私と一緒に声をあげた。
「え、なに?
本当に停電?」
隣で困ってる黎兎の様子を伺っていたら
『ハッピーバースディトゥーユー♪
ハッピーバースディトゥーユー♪
ハッピーバースディ
ディア黎奈、黎兎~♬
ハッピーバースディトゥーユー!』
皆の歌と共に後ろからお母さんがケーキを持って出てきた。
『おめでとう!!!』
2人して言葉を失う。
私たちの目の前に置かれた大きなケーキ。
ろうそくには火が灯っている。
「さ、消して?」
黎兎と顔を見合わせ、
「「せーの」」
フーッ!
ろうそくの火を消した。