神聖魔法団【下】
「あの2人は双子だったんじゃ。
一緒に死ねて良かったみたいじゃ。
苦しみから解放してくれて、ありがとう。と言っておった」
「・・・・・許さねぇ」
炎虎が拳を震わせながら呟いた。
「そのカイザーって奴許さねぇ」
その声は怒りに満ちた声だった。
「俺はコイツを信じる。
嘘をついてるとは思えねぇ。
だが、瑠雲と黎奈のことは許さねぇ」
「許してもらおうとは思っとらん。
他に聞きたいことはないか?」
「もう他に孫と名乗るものは居ないのか?」
「もうおらん。
ワシが最後の1人じゃ。
ワシが死んだら、カイザーが動き出すじゃろう」
「そのカイザーはどんな奴なの?」
「恐ろしい奴じゃ。
そしてもの凄く強い。
決して中途半端な気持ちで戦ってはならぬ相手だ」
「そっか・・・」
まだ強い奴がいるんだ。
僕達は本当に生き残れるのかな