ジグソーパズル
私はクルッと向きを変えて裕紀を見据える。


裕紀も私を見つめたまま言った。


「葵。お前の言いたいこと良く分かるぞ」


「本当に??話が早くて助かるよ」


私はしみじみとうなずきながら言った。


「私、裕紀の話が通じるところが大好き」


「俺もだ」


裕紀はにこやかに微笑んで言った。


私たちはお互いに振り返って、キョトンッとしている亜蓮の腕を私が。


まだ真っ赤な顔をしている美優の腕を裕紀がつかんでそのまま中古店に入る。


そしてお互いに別々の方向に別れる。
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