ジグソーパズル
「ちょっ、アオ!」


亜蓮は立ち止まり小声で私に耳打ちする。


「雅人たちをおいてきてよかったのか??」


私はヘラッと笑って言った。


「いーのいーの!!お猿さんは時間がたったら仲良くなるから!!」


あの二人は何だかんだで仲がいいのだ。


いつだって喧嘩するけど、時間がたつと仲直りする。


喧嘩するほど仲がいいとは正にこのことだ。


私は中古のゲームが並んだ棚を見ながら言った。


「ていうか、亜蓮。何か苦手なゲームはない??」


私は基本操作さえ分かればある程度できる。


私と同じように棚を見つめながら亜蓮は考える。


「んーー……」


「ない?」


亜蓮は結構、ていうかすごいゲームが上手い。


何かのオンラインゲームでは結構上位まで駆け上がった。


そんな亜蓮に、苦手なゲームってないのかなぁ。


そんなことを思っていると、少し照れくさそうに亜蓮が言った。
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