ジグソーパズル
「へ??」


私はバッと横を向くと、見慣れた綺麗な顔が袋を持って微笑んでいた。


「あ、亜蓮」


「あはは!!いっぱい買ったな!」


亜蓮は嬉しそうに笑いながら、私にゲームの入った軽い袋を渡してきた。


そして、夕食の食材が入った重たい袋を待ったまま歩き出した亜蓮。


……って、ちょっと待たんかーーーい!!


私は後ろから亜蓮のシャツをガシッと両手で掴んだ。


すると亜蓮はびっくりしたような顔をして振り返る。


私はシャツから手を離し、片手を差し出してにっこり笑って言った。


「私の買い物袋を返しなさい」


「えーいや」


いや!?


いやとな!?


亜蓮はニヤッと笑いながら、イヤーッと言う。


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