壱夜school life
「んで、俺に頼むって訳な?」
そう。
“あいつ”とは俺の親友。
佐渡神弥(さわたり しんや)
「そうだ。分かるか?」
神弥は何かと顔が広い(俺程ではない)上に
情報網がハンパない。
「壱夜の話を聞いているかぎり俺は
1年の葉月結羽ちゃんじゃねーかな?」
は…づき…ゆう。
どっかで聞いたような
聞き覚えのある名前だな…
「ほら!今すげ~話題じゃん?
まぁ、入学式から結羽ちゃんは凄かったぜ?
あの可愛いさは放っておかないでしょ。
なになに!?おまえまさか!!…」
「ち、ちげーよ…」
あながち間違ってねーが、
まだ…まだ言わねー。
まだ、しっかり自分と確認してー。
俺がその、今朝見たあの子
おそらく“葉月結羽”ちゃんを
『好き』になったかってことを。