猫渕さんと犬尾くん
「あっ、確か近くに公園があったな。
少し月見て帰ろっと。」
バイト先から家まで徒歩20分程の距離で、
バイト先から3分の2位の位置に
狭くも無く広くも無い公園がある。
「ベンチどこかなっと、
ん?ん!?人?」
丁度灯りがあまり当たらない位置にベンチがあり、その上に男性と思われる物体が寝そべっておられる。
近くに寄って見てみると
「学生じゃないか、しかも颯高校」
男性は顔に腕が被さっていてあまりよく見えないが、
よく見るとその手の甲と、
見えている口端に血の様なものが
こべり付いているのを見て、
慌てて男性の体を揺すった。