ブンキテン
「クレープ、食え」
差し出されたクレープはやっぱりカスタードといちごがたっぷり入ったやつで。
「…甘い」
「だろうね」
「甘い、けど、なんかしょっぱい」
「だろうね」
「浅岡は知ってた?」
「うん、夏休み前はカップル出来やすいしね」
「私さぁ、中学の時から好きだったんだよね」
「…そう」
「うん、でももう無理かー」
「そうだね」
「ちょっと、そこはもっとオブラートに包んでよ」
「えー無理」
「でしょうなあ、悪魔浅岡くんには無理でしょうなあ」
「ちょっとほっとしてる」
「…悪魔め」
「悪魔でいーよ」