短編
ラブ!兄弟
ヘイゼルグリーンの目玉から涙の洪水をおこしながら可愛い弟は助けを求める。
「お腹すいたよ」
せっかく整えた金色の髪を振り乱しながら可愛い弟は喚く。
「苦しい、苦しいよ 」
少し癖のある髪に指を突っ込んで頭をかかえた可愛い弟は呻く。
「ああもうだめ」
真っ白な肌を赤く染め、長いまつ毛を震わせながら可愛い可愛い妹は怒る。
「どうして言う通りにならないの」
そんな可愛い兄弟達を見つめながら、兄は決めた。
こんな所にはもういられない。出ていくしかない。誰も助けてくれない。
自分が、この子達を育てていく。