妄想世界に屁理屈を。

「これはね、携帯が入ってんだぜ!」

「……」

あー、実に無駄な興味をわかせてしまったことをお詫びします。


「えっ…現代じゃあ携帯ってゆーんじゃねーのか?

いろんな神様や妖怪や鳥さんや飲み仲間の電話番号や住所が入ってるだけなんだけど!
召喚っ!みたいにするだけなんだよ!」

「召喚!?そりゃ携帯じゃねーよかなりちがうよ!」

「なんなら今から出して…はぁ…はぁ」

「無理すんなよ」



倒れこんだアカネをさすさすしてやる。

暖かかった。

小さくて、やわで、いますぐにでも散ってしまいそうなか弱さ。


――作られて、発生、そして使命。

なんだかそれは空しく思えた。

言葉ゆえかもしれない。

けど、なぜか。


ロボットを連想した。


「あんがと、落ち着いた……ざっくり言えばこの世は、破壊神側と創造神側で別れてんだ」

「いきなりだな」

「破壊神って読めるでちゅかー?は、か、い、だぞ♪」

ヤバイ、本当にうざいんだけど。


「決して相容れない存在なんだ。

まあ陰陽道でいけば、陰陽図だな
善と悪、好と嫌のように見ちゃえば、交わらない存在みたいな?


私は創造神側の神様に分類されんな。
プリキュアだ

タマは創造神の血を持つ破壊神所属なんだ。
プリキュアの血なんだけど間違えちゃったみたいな」


「は?なにそれ…相容れないんでしょ?」


タマの話が急に出てきたのにも驚いたけど、ビックリする話だ。

「創造神を核にして発生したんだけど、破壊神に拾われたってわけ。

だから“国を壊す”を任務とされていても、つい“国を創り”たくなる。

性なんだよ、創造神の」

それなら、タマの変な習性も納得だ。

< 12 / 631 >

この作品をシェア

pagetop