妄想世界に屁理屈を。
“そこは本っ当ぉぉぉ…に危ない所なんだ…”
おそろしやおそろしや、と翼で顔を隠す。
いや、さっきから鳥らしくなくて地味に気持ち悪いんだけど…
「そんなにやばいの?」
“わかりやすく言えば、神々のごみ捨て場なの。
この世に神々として君臨できなくなった、無駄に神格の高い落ちぶれた神々がいっぱいいる。
落ちぶれた神々はみんな人間を恨んで邪神と化してる”
「なんで人間を恨むのさ」
“当たり前でしょ?
霊力=信仰で、崇めるのは人間なんだ。人間が崇めなくなったから霊力が入らなくなった……怒るでしょそりゃあ”
誰を崇めるかは人間の自由。
いつ人間が自分を捨てるかわからない――
神様って、結構残酷な生き物なのだ。
“落ちぶれて手のつけられなくなった神々を、中国神話では罪を担当する竜が成敗――いわば島流しするの。
その島流しの場所によりによって竹があるわけよ”
「なんでそんな場所にあるの?」
“……”
あれ?
なんだかスズの表情が鳥だけど曇った。
なにかヤバイこと聞いちゃったか?