妄想世界に屁理屈を。
「…だって、そんな伝説なんかのせいで私は追われてるんだ。
怒るでしょ」
「…まあ、わかる気がする」
「い、今は鳳凰がどんなに素晴らしいか理解してるつもりだよ!?
尊く、気高く、アカネさまは美しいし、えっと」
なんでそんな言い訳っぽいんだ。
「とにかく、当時は呪ったんだよ。
で、困ったことに私見た目がこんなんだから、変に崇められて――神格は高かったんだ、雀にしては」
人は希なものを崇めることが多々ある。
信仰すなわち霊力。
霊力が大きければ自然と神格は高まるらしいから、うなずけるっちゃうなずける。
「だから昼間の荼枳尼天みたいな、悪い神様とかにも追われてた」
霊力や神格を欲するためか。
アカネとかと違って低俗らは補食ができるみたいだ。
これは推測だけど、きっと鳳凰のような神様は絶対だから補食機能がないんだと思う。
だって、下のものはいつなにがあるわからない戦国時代みたいな感じ。
なら、補食して下剋上とかも当たり前なんだろう。
でも鳳凰は偉すぎるから、滅多なことでその椅子は揺らがないんじゃないかな。
なら――そう、いかに今回の事件が大きいかだな。