妄想世界に屁理屈を。
『あんたに名前をやろう』
『で、立場もやろう』
『そして、私の霊力もやる。あんた死にかけてるし』
『名前は朱雀。朱い雀だぜ、私の性格の悪さが滲み出てるだろ?』
『立場は私の影武者。私これでも偉くってぇ、危ないのよ色々』
『幸い、姿形があんた似てるしさ。鳳凰って崇められてたみたいだし、ちょうどいいや』
『ああ、そう……もう一個やる』
『あんたに居場所を。』
『この家――ううん、私の隣っていう居場所をな』