妄想世界に屁理屈を。
「ある日タマは破壊神だからと退治された。
全鳥類の長の私は鳥たちの騒ぎを聞いて駆け付けたけど――遅かった。
彼女の肉体は限界を迎えていて、この世界に入れるだけの霊力はなかった。
神様からただの霊力に成り下がろうとしてたってわけだ。
神様が霊力で創る肉体は、この世に留まるために必要なんだ。
肉体がなくなる=消える、とろける――霊力が目に見えないように、タマが見えなくなるってわけ」
なるほど、論理は理解した。
ちなみにタマの一大事も。
けど、それが――全鳥類の長でかなり偉いアカネがここに在るのと、なんの関わりがあるんだ?
さっきから地味に引っ掛かるは、それ。
おかしいのだ、関係のない話をポンポン並べるだけでいまいち核心には入らない。
「私はタマが大好きだ。
親友なんだよ。
変な子で、上から目線で、だけどどこか悲しい目をした、とても綺麗な子なの。
だから、消えて見えなくなるなんて嫌だった」
「…上から目線で変な子って、まんまアカネだね」
「…話を戻すぞぉ?」
「す、すみません…っ」
足で頭をグリグリグリとなじられた。
やばい、痛い、痛いよう。