妄想世界に屁理屈を。
「私は好きだから助けたかった。
だから、命がけで霊力を注いだんだけど…だめ、だった」
「命がけで!?」
足をそっと外した彼女は、悲しく笑いながら。
「…そのせいで、このざまよ。
霊力が枯渇して、とろけて――私の肉体はなくなった。
まあ使命が与えられれば、霊力が送られて復活するんだけど…あ、今の状態それな?
だけど、旦那がそのままだとふわふわどこかに行っちゃったり、悪い神様に食べられちゃったりするからって、注連縄を張って霊的な結界を作ってくれてたんだ」
「…旦那いるの!?アカネに!?」
こんなに若く見えるのに。
「神様に年齢はないものと見ろ。
この姿はあんたと一番対話がはかりやすいだろう姿にしてあるだけ。
ちなみに霊力と共に現代に必要な知識も送られるからな。
プリキュアとかプリキュアとかプリキュアとか」
「それだけかよ」
でも、あぁそっか。だからプリキュアとか知っていたのか。
「そんなもん、で考えてた方がいいぞ?
神様なんて私でさえ理解できないんだ。
大体輪郭だけなぞっときゃー、お前には充分だろ」
「あ、わかった」
ふうん…
旦那優しいなあ、霊的な結界だってさ。
霊的な、結界…
霊的な、結界…?
し め な わ
「あーーー!」