妄想世界に屁理屈を。
「お、やっと気づいたかー」
「お、俺が切ったロープってまさか…」
「そのまさか」
やっべぇことをしちゃったんじゃ、おれ…
「(…ん、でも…)」
そういえば、アカネはふわふわどこかに行ってないし、悪い神様は今のところいない。
じゃあなんであんなに怒ったんだ?
「一応言っとくけど、神様の私はあんたが考えてることなんて丸わかりだかんなー?」
「ひぃっ」
ま、マジかよ…
アカネの悪口は考えないようにしよう、うん。
「だから言ったろ?
私は一昨日生まれたって」
「……?」
よくわかんない。
「さっきもいったけど、私たちは任務を与えられると、とろけてようが天上にいようが、かならず霊力を与えられる。
費用みたいな?
私は一昨日任務を命じられ、霊力を与えられた」
「あ、ならいいんだ」
「んー、だけど足りなくてさあー。
霊力がないから肉体も作れねーし、どーしたもんか…」
「は?」
肉体が作れない?
戻るんじゃなかったの?
「あ、思ったより霊力が無さすぎて、足りなかったみたい♪」
「えぇええっ」
「しかも、あんたが切った時に霊力がブンッて飛んでっちゃったしさ。本当に霊力不足で苦しかったわー」
「すみませんでしたぁああ」
「まあそれは置いておいて。
この結界は旦那…だありんとの約束の待ち合わせ場所なんだ」