妄想世界に屁理屈を。

◆◆◇


じゃあちゃんと話をしようか。


――この世界に一番最初に生まれたのは誰?


そう言われて答えられる人はいない。

なぜなら、見たことがないから。
この世界のはじめを、だあれも。


見たとしても覚えてない。


気がついたら、の表現さ。

例えば君は生まれたときの事を覚えてる?

そんなわけないだろう。

君はいつも“いつのまにか”いて、いるのが当たり前なんだ。



青龍という龍がそれさ。



はじめを知らない。
誰も、彼が生まれた現場を見ていない。

ただ、気がついたらいたんだ。

自然の摂理があって、それによって生まれたのかもしれない。

また、彼よりもっと上の神様がいて、その人が彼を生んだのかもしれない。


とにもかくにも、彼はいたんだ。


ときに『セイ』は『ソウ』と混合されるのを知ってる?

今はちがくとも昔はそうだったんだ。


青龍のむかしの名は創龍。


創る龍と書くなんて、まさにそれらしい。




――そう、彼は最高神。




しかも、人間のじゃない。

神々の最高神。


彼は、“信仰の神”だったんだ。


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