妄想世界に屁理屈を。
「アカネ、ちょっと黙ってくれる?」
ニコニコ笑ってるのに威圧感がヤバイ苑雛くん
ビキ、と額に怒りマークが浮かび上がる。
“やべ、苑雛が怒ったっ”
どこか軽い対応で俺の中に逃げたアカネ。
驪さんも育てるの大変だっただろうなあ…
「…わかりやすく言おう。ここにはお馬鹿さんがいっぱいいるみたいだから」
「うぐっ…」
「よろしくお願いします」
スズは呻き、俺は律儀にお礼を言った。
だって神様とかに関してはお馬鹿さんだもーん。
性格が現れる一言である、うむ。
「まずは整理だ。柚邑くんはアカネの霊力の器になるために、ゆーちゃんになった。
ゆーちゃんになるのは、少しでもアカネと同一視されるように。
女っていうカテゴリーの繋がりを持てば、言うなればアカネ度が増すわけだ。
霊力が溜まりやすくなるってわけ
OK?」
「OK…かな」
まあ、頭になんとなく入ってる事柄だし。
霊力って溜まってるのかなあ…
目に見えないから実感ないけど。