妄想世界に屁理屈を。
神様。
アカネはそう表現した。
俺、神様なの…?
“神様が中にいんの。あんたがじゃねーよ”
めんどいといいたげに。
“あれは荼枳尼天(ダキニテン)。
てかこいつ、妊娠の神様だぜ?
あんた妊娠したいの?”
に、妊娠の神様なの!?
“あーあーあー。派手にやっちゃってよぉ…そんなに餌が欲しかったのかよ”
「…餌?」
“私のことだろー?”
お、お前餌なの!?
“私はえっらい神様だから。
あいつ女の心臓食うの好きでよ、偉い神様のは美味しいんだとよ”
「お、おかしいよ…」
「な!なんなんだよこの山…」
「落ち着け紅太!今管理人呼んでるらしーぜ」
俺の言葉に律儀に反応する二人だった。
“証拠に烏の心臓ねーよ、あの烏女だし”
女なら誰でもいいのかよ。
“そんな単純な話じゃねーみたいだぜ?
きっと、アイツ…”
(鳳凰、欲しい、鳥、鳥、鳥)
地がくぐもったようなこえ。