妄想世界に屁理屈を。
「きっとこの時点で、安倍晴明は朱雀を欲してた」
「えっ…」
「だって知ってるんだもん。朱雀が鳳凰の家来だって、彼は。
だから朱雀を捕まえれば、芋づる式に黒龍の居場所がわかるもの。
安倍晴明が朱雀を欲してるのが仕えてる身のせいでわかった青龍は、四神を含めた十二天将を作ったんだ。
かわいい曾孫みたいなスズを危険な目に合わせたくなかったんだろうね。
きっと十二天将にはニセモノの朱雀を入れ、十二天将としたんだ」
十二天将は安倍晴明の生前にはいた。
しかし、スズが捕らわれていたのは泰成の時代。
死んで、黄泉がえったあとなのだ
だから、必然的に生前の『朱雀』はスズじゃないことになる
青龍の配慮のおかげで。
「次に、青龍は復活もさせた。
キリスト教と同じ黄泉がえりをさせることで神格を上げさせたのさ。
だけど自分がやったことにはせず、中国人がさせたことにして。
完全に歴史上死んだあとも、神社やらなんやらを建てて神格をあげさせ続けた。
泰成が安倍晴明を望んだときも荷担したんだろうね
まさか、死んでも朱雀を望んでいたなんて思わなかったろうけど」