妄想世界に屁理屈を。

“郷に入っては郷に従え。今はこいつの世界がルールだろー?

逆に従わないとあぶねーじゃん”


「危ない…?」


“悪神とかに目ぇつけられたらどーすんの”


「あ…」


「出る杭は打たれるってこと?」

“ちげーよ、出る杭ってゆーより、目立ったら鳳凰だってバレる的な”

「なるほど…」

バレたらまたあの変なのが出てくるわけか。

それはちょっと避けたいなぁ

「………」


悲しそうに俯く彼女。

唇を噛んで、今にも泣きそうだ。


「ごめんなさい…アカネさまぁ……
スズ、ワガママでした…アカネさまの安全第一なのに…うわぁああんっ」


まさに幼く、わんわん泣いた。

「…アカネ」

“あいつは精神がおさねーんだ。私の一部だとしても、だ。それはやはり世界を知らないからで…”

「いやそーゆーのじゃなくて。
…すごい目立ってるんだけど」


今度は泣き出した着物女児に、まわりはお構いなしに反応してた。

ガン見。めっちゃ見てるんだけど。

“…わり、苦労かけるよ”

「はぁ…」

苦労かけるよって言われてもなあ
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