妄想世界に屁理屈を。

「あれが?」


「…はあ…
座れ、正座ね?」


地面を指差すアカネ。


「…は?」

「座れっ!あんたのせいで私迷惑を被ってるんだから、言うこと聞けカス!」


なにが言いたいのかわからない。

けど、なんか俺のせいらしいので。



「……屈辱」



感想を二文字で表しつつ、命令に従う。


「いい様だわあー」


ふぁ…とあくびをしながら、俺を見下ろす。

高慢すぎる彼女の親が見たい。


「まず、私の正体から説明するな」


フフン、とドヤ顔で俺を見下し。



「私の名は!



乱世を静めるためにきた!


うつくひき…ん!」



おいおい噛んでるよ。

さすがに恥ずかしかったらしく、顔をなんか赤くしてる。


「…仕切り直していい?」

「手短にね?」



コクンと悲しそうに頷いた。


…かわいい、かも。この生き物。

変な魅力があるな。
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