こんにちは世界




「…ねてやんの」




昼休みになって、皆弁当を食べ終わった頃、友達の居る教室で食ってた俺が教室に戻ると、茶髪のゲーマーヤンキーが何故か俺の席で爆睡こいてた。

さっき英語の時間だったからな、移動した席のまま寝ちゃったのか。弁当食ったのかな。


とりあえず邪魔だし頭をくしゃっとして起こしてみる。



「起きろ、泉」

「んんん〜…」




不機嫌そうに眠たげな声を出す。





「ここ俺の席だわあほ。つかお前飯食ったの?」


「…食ってねー」





ごめん、って小さく言うと泉は自分の席に戻り、ぼーっと弁当を食べ出した。相変わらず寝起きが悪すぎて、席に座ると泉の体温が残ってて、思わず頬が緩んだ。





今日も俺は、この微妙な距離に満足して1日を終える。




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