こんにちは世界




「ゆきだるまつくーろ〜♪」


「おい雪、フラフラ歩くとあぶねーぞ」


「だいじょうぶ!ゆき、今日ごはんおかわりしたから!」


「いやよくわかんねえよ…」





今日雪の迎えに気が乗らなかったのは、雪の行ってる幼稚園からうちに帰るまでは、あの歩道のない道を通らなくちゃいけないからだ。


もしもの話、あの道で泉とばったりあったら、あの夢を思い出しちまう。だから出来るだけ避けたかったけど…




「ってあーこら!!!おまえここらへん歩道ねーんだからフラフラすんじゃねえつってんだろ!!」


「ちょうちょさんまって〜!」


「おい、雪!!」




こんなに人の話を聞かないのは一体誰に似たんだよ…!



べちん!



ちょうちょを追いかけて足元に気を使いきれなかったのか、自分の足に絡まって雪が大胆に転けてしまった。





「ほら、言わんこっちゃないだろ」





俺がゆっくり雪に近付こうとすると



いやなエンジン音が聞こえた。




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