幸福
No.003 一握りの人
 私は、恵まれている。働き者のおとうさんとお母さんがいて優しい兄と姉がいて可愛い妹や弟たちがいて。
けしてお金持ちじゃないけれど、というよりどちらかというと貧乏だけど、兄や姉がいるから、服や物には困らないし、お父さんやお母さんが、毎日一生懸命働いてくれているおかげで、毎日ご飯が食べられて、暖かい布団で眠ることができる。

きっと、お父さんは毎日仕事で疲れているはずなのに、休みの日には必ず家族みんなをどこかに連れて行ってくれるし、お母さんだって、絶対、どんなに疲れて帰ってきてもご飯の支度をしてくれる。

そんなお父さんとお母さんをみて育った私たちは、子供たちで手分けして、家の掃除や、お風呂掃除、洗濯や、一番したの弟の面倒をみたり、妹の宿題をみてあげたり、ご飯の支度いがいの家事はする。

ご飯の支度は、お母さんが、「これだけはお母さんとして、あなた達の体の事を考えてつくってるから、お母さんがやる」っていって、させてくれないから、やらない。

家事の当番がないときは、バイトにいく。
少しでも、家族の生活を豊かにしたいから。
たまにお金持ちの友達が、羨ましくなってしまうときもあって、
「璃子はいいよね!おとうさんだってハンサムだし。お母さんだって美人だし。家もお金持ちだから、ほしいものだって、なんでも買ってもらえるし!だから、バイトなんてしなくていいから、楽じゃん!あたしも、璃子みたいに幸せになりたいなぁ★」
なんて、口走っちゃったりもするけど。
あたしは今でも十分幸せだと思っている。

璃子みたいにお金持ちじゃないから、ほしいものがすべて手にはいるわけじゃないし、優奈のように彼氏をつくる時間もない。
だけど、お金がなくても笑いが絶えなくて、愛にあふれた家族が居るから。

今は今でいい。
いつかは、彼氏もほしいけどね!
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