君の背中を見つめる恋
「うん、あたしもいつまでも引きずっていられないし。同じクラスになったんだから、尚更」

「そっか」



香乃が前を向けてるなら
いいけど…

出来るなら中山には
香乃の古傷を抉るようなことは、

してほしくない……


歩き出す香乃を見て
夕里が着いていく。

その後ろの方で


「……」


香乃たちを見つめる───、1人の男子。


「……さっきの、中山?」


男子の目が見開いた。

中山がここに居る…?


蘇る記にグッと拳を握った。

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