君の背中を見つめる恋
中山くんの隣で笑うこの人が
もう頭の中に印刷されたかのように

消えない。


そして中山くんの何なのか
また気になることが

1つ増えてしまった──……



「…っ」


教室に辿り着くと
もう息は乱れていて、

心臓がドクンドクンと
力強く脈打つ。



「っ」


やっぱり距離なんて
縮むはずがないんだ…

だって、

中山くんにはこの人が居る…


香乃が鞄を持って
勢いよく教室から飛び出した。
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