君の背中を見つめる恋
「え、香乃ちゃん!?どした?」

「…ふぇ、もうやだ………」

「!?」



剛志くんを見ると

張り詰めていた糸が
緩むみたいに安心して、

すがりつきたくなる。


こんなに痛くて
こんなに苦しくて

こんな気持ちを
唯一剛志くんと共有できる。


だからかもしれない…


あたしは剛志くんの
肩に頭を擦り付けた。


誰かに、

助けてほしかったんだ…


頭の中がぐちゃぐちゃで
突きつけられた現実に

心がついて行けない……
< 132 / 244 >

この作品をシェア

pagetop