君の背中を見つめる恋
「香乃ちゃんが中山のこと、好きだってことくらい知ってるよ」

「……何で…」



何で、

知ってるの…?


香乃の涙が驚いた拍子に
ピタッと止まる。

スッ…と、剛志から離れた。



「だって香乃ちゃん…ずっと中山のこと見てたでしょ。中学の時も、高校に入ってからも」

「!」

「その時の目がずっと同じだった…だけど、」



そう続けて、

剛志くんはあたしに
衝撃的な言葉を発した。



「…だけど、中山は香乃ちゃんのこと好きにならないよ」

< 134 / 244 >

この作品をシェア

pagetop