君の背中を見つめる恋
男子たちと笑い合う中山くんを見ると、

中学時代の中山くんの姿が浮かぶ。


「………」


中山くん、背伸びたんだね…

声も、
あんなに低くなかったのに…

そう考えてると、

あたしの知らない約1年半の空白が
少し寂しく思えた。


「仁科!ごめん、遅くなった。アイツらなかなか帰んなくて」

「!」


ハッと気づくと目の前には
中山くんが居て。

周りをキョロキョロ見渡すと
確かに教室内にはもう男子は居なかった。


つまり、中山くんと2人っきり。


「………」

「………」


シ…ンと教室内が
静まり返る。
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