君の背中を見つめる恋
すると視界がなぜか
ボヤけていって。

あたしって
こんなに涙もろかったっけ…


すぐにハンカチで涙を拭った。


ガラッ…

あたしは教室の扉を開けて
中へと入る。


「おかえり」

「あ、夕里ごめんね」

「…あのさ、香乃。中山と何があったの?」



夕里の言葉に胸がドキッとして。

唇を震わせた。



「…どうして?」

「最近、中山と話してないじゃん。それに…毎日昼休みにどこ行ってるの?」

「………っ」

「…言えない?」

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