君の背中を見つめる恋
「わぁ、いっぱい種類あるね!」

「俺何にしようかな…迷う」

「あたし、これとあれ!」

「早っ!」

「もしかして剛志くん、優柔不断?」

「………よく言われる」



剛志がぷいっと
香乃と反対の方を向いた。


あれ、
言っちゃいけなかったかな…


……だけど何か、

初めての
剛志くんを見た気がする。



「それ何味?」

「これ?ラムネ」

「へぇ、意外。香乃ちゃんてもっとベリー系とか選びそうなのに」

「んー、ベリー系も好きだけど爽やかなのも好き」



お店を出て、

隣で美味しそうに
食べる香乃を見て

剛志がフワリと笑った。

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