君の背中を見つめる恋

そう考えると中山くんは一体、

どれだけの勇気を
出してくれたんだろう…

中山くんは、
あたしに向き合ってくれたんだ…

席替えしたい、なんて騒いでいた自分が
もの凄く恥ずかしく思える。


「…本当、変わってないなぁ」


本当に中山くんの優しさは
昔から変わってない。

トクントクン、と
胸が高鳴る。


「……っ」


だけどズルいよ。

こんなの……、

また中山くんのこと
好きになってしまう。


でも、


『…ごめん』


あたしはもう
振られてるんだ……


友達以上を望んじゃ、

───────いけない。

もう、あの頃のように傷つきたくはない。

中山くんがくれた精一杯の優しさを
あたしがまた壊すなんてこと、

しちゃいけないんだ…