君の背中を見つめる恋

2.中学の同級生

「香乃、おはよ!」

「あ、おはよー」

「昨日どうだった?」


翌朝、校門付近で夕里に声を掛けられて。

あたしは昨日、
中山くんと話したことを伝えた。


「へぇ、中山と友達ねぇ」

「あたし…、中学の時どんな風に話してたっけ」

「…普通でいいんじゃない?」

「普通?」

「あたしと居る時みたいに自然体で」


自然体、か……

あんなことがあって、
約1年半も会ってなくて、

そんなあたしが自然体で居るのは
なかなかの試練。

でもそれはきっと中山くんも同じ。

あたしはギュッと鞄の肩紐を握りしめながら
教室に向かった。


「………」


席に着いて前の席を見ると
まだ鞄がない…

ということは、

中山くんはまだ来てないのか。


自然体……
友達……

だったら、
まずは挨拶からだよね。
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