君の背中を見つめる恋
恐る恐る顔を上げると
なぜか中山くんは笑っていて。

あたしの顔がカァ…と
さらに熱くなる。

笑われた…

ていうか、
中山くんの笑顔久しぶりに見たな…


「はー、朝から笑った。…うん、おはよ」


そして、
中山くんがあたしを見て、

そんなこと言うから
ドキッとあたしの心臓が跳ねる。


「なぁ、宿題持ってきた?」

「え、うん。だって今日提出だし」

「見せてくれない?」

「あ、えっといいけど…」

「俺埋めてないとこあんだよね」


そう言って
差し出された手に、

あたしが断れる訳がない。


「どうぞ」


すぐに宿題のプリントを
差し出した。

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