君の背中を見つめる恋
昼休み。


香乃がトイレから教室へ
戻る途中、

ドンっと肩に衝撃を受けた。



「あ、ごめんなさ…い」

「いや…」


顔を上げると
どこかで見覚えのある顔。


あれ…確か、


「阿部くん…だよね?」

「うん。何気に話すの初めてだな」


フワッと笑うこの人は
同じ中学だった、

阿部剛志(あべつよし)くん。


1度も同じクラスに
なったことはないけど、

委員会が同じで名前と顔だけは
知っていた。

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