君の背中を見つめる恋
それから学級委員の進行で
委員決めが終わると…


「じゃぁ、明日は各自委員会あるからな。今日はこれで解散!帰っていいぞー」


担任の合図に皆が
一斉に教室から出て行く。

あたしは、
何とか図書委員になれた。

だけど、
嬉しくも何ともない。

まだ残念な気持ちが残ったまま
あたしは帰る準備をしていると、

中山くんがガタッと立った。


それにあたしが気づいて
中山くんを見上げる。


あ、帰っちゃう………


そう思った瞬間、
中山くんが振り返って。


「あ、図書委員なれて良かったな」


思い出したかのように
そう言った。


「…あ、うん。じゃんけんになった時はどうしようかと思ったけど」

「あーあ、俺…学級委員なんて自信ないんだけど」

「中山くんは大丈夫だよ」


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