この空の下で
 俺達の関係を知っているものは、めったにいない。これからも友達とかには、この関係を教えるつもりはない。特に理由はなかったが、人との秘密の共有は楽しかったからだろう。

 そして俺達は、これからの人生を考えた。とりあえず、俺と深雪は大学に行くことにした。そしてその間、結婚するにはどうするかを考えることにした。

 俺達の運命は、これからどうなるか分からない。十年後、二十年後、俺達はどうなっているかは分からない。結婚しているかもしれないし、もしかしたら、他の異性とくっついているかもしれない。ただ、今の俺達には、今をひたすら生きることと、未来を想像することしかできなかった。そしてその想像を現実にするために、日々、考えることしかできなかった。

 人生は切り開くもの。ただ、そう信じることしかできなかった。

 これからの人生、どうなるかは誰も知らない。知っているのは未来の自分だけ。俺達はひたすら未来を求めて走っていくだけしかできない。止まったり、引き返すことは許されない。

 これが俺達の生きていかねばならない道ならば、歩いてゆこう。そして俺達の手で、未来という扉を開こう。何枚も、何枚も扉があっても、くじけてはいけない。一人で開けられない扉があるならば、開こう、同じ道を歩く人と共に。(了)
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