夢見暮らし


僕はその少女と手をつなぐ
薄暗い畦道を 歩く


二人分の 足音


手から伝わる手の冷たさ

目深に被った帽子は
彼女の表情を隠す



まるで人形のよう


生きていないような
蝋細工の絡繰りのような

無機質な少女



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