君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~
オーディションとかで決めるのかな?と思っていたけど、先生がすでに決めていたみたい。
「まず、木管8重奏。フルート2、クラ2、バスクラ1、アルサク1、テナサク1、バリサク1で、全員2年生ね」
うん、これは普通だ。
「次、金打8重奏。ペット2、ボーン2、ユーフォ1、チューバ1、パーカス2で、ここも全員2年生」
あれ?
私達、ホルンが呼ばれてない?
「そして、最後は、ホルン4重奏。わかってると思うけど、ホルンの4人全員ね」
うそ…。
まーちゃんと顔を見合わせて手を取り合う。
「「やったー!」」
今のホルンパートで、この4人だけで、いつか演奏したいなって思ってたんだ。
「じゃあ、楽譜を取りに来てください。出場しない1年生は、とりあえず高山祭で吹いた曲を練習してね」
ウキウキしながら楽譜を取りに行くと、同級生のみんなに祝福の言葉をかけられた。
こんなに嬉しいことってない!
祝福の後は、宣戦布告。
「私達も負けないから!3つとも、絶対に金賞とろうね!」
嬉しくて幸せで。
この時の私が気付いていれば、あんなことにはならなかったのかな?