君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~

時間はあっという間に過ぎていって、アンコン前日の今日は、まーちゃんとお出かけ。

本番の前の日は、詰め込みすぎるとダメだから、午前中の練習だけで終わった。


何日か前に終業式も終わって、冬休みで初めてゆっくり過ごせるのが、クリスマスの今日。

寒がりの私は、マフラーをぐるぐると巻いてきたけど、ショッピングセンターの中では必要なかった。


「ねぇねぇ、こーちゃん。ちょっと聞いてくれる?」

「ん?なに?」


ショッピングセンターの一角、落ち着いた雰囲気のおしゃれなカフェで話をしていた。

まーちゃんはホット抹茶ミルク、私はアイスミルクティーを飲みながら。

猫舌だからかもしれないけど、冬だろうが何だろうが、私は絶対アイスミルクティーだ。


「まなね…桜木君とメアド交換したんだ…」

「え!そうなの?良かったじゃん!」

「うん…でも何を書けばいいのかわからなくて…」


そう言ったまーちゃんの顔は、ほんのりと赤く染まっていた。

かわいい。
これが、恋する乙女の顔なんだなぁ。


というよりも、メアドを交換したことに驚いた。

桜木は前から、まーちゃんは最近、2人とも携帯を持ってたのは知ってたけど。

話を聞くと、まーちゃんから桜木に聞いたらしいし。


おとなしそうな顔して、私より積極的だなんて。

新しい発見をした気分だ。


< 136 / 163 >

この作品をシェア

pagetop