君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~
時間はあっという間に過ぎていって、アンコン前日の今日は、まーちゃんとお出かけ。
本番の前の日は、詰め込みすぎるとダメだから、午前中の練習だけで終わった。
何日か前に終業式も終わって、冬休みで初めてゆっくり過ごせるのが、クリスマスの今日。
寒がりの私は、マフラーをぐるぐると巻いてきたけど、ショッピングセンターの中では必要なかった。
「ねぇねぇ、こーちゃん。ちょっと聞いてくれる?」
「ん?なに?」
ショッピングセンターの一角、落ち着いた雰囲気のおしゃれなカフェで話をしていた。
まーちゃんはホット抹茶ミルク、私はアイスミルクティーを飲みながら。
猫舌だからかもしれないけど、冬だろうが何だろうが、私は絶対アイスミルクティーだ。
「まなね…桜木君とメアド交換したんだ…」
「え!そうなの?良かったじゃん!」
「うん…でも何を書けばいいのかわからなくて…」
そう言ったまーちゃんの顔は、ほんのりと赤く染まっていた。
かわいい。
これが、恋する乙女の顔なんだなぁ。
というよりも、メアドを交換したことに驚いた。
桜木は前から、まーちゃんは最近、2人とも携帯を持ってたのは知ってたけど。
話を聞くと、まーちゃんから桜木に聞いたらしいし。
おとなしそうな顔して、私より積極的だなんて。
新しい発見をした気分だ。