君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~
付き合い出してから毎日、一緒に帰ってる2人の姿を見ると、本当に嬉しくなる。
前から思ってた通り、美男美女で優しい2人はとってもお似合いだし。
まーちゃんも桜木も、私の大切な人だから、このまま幸せになってほしいな。
そして私は翔磨と……なんてね。
告白しても、また付き合える可能性なんてすごく低いと思う。
…だけど、来年は中学校最後の年。
高校は別々になっちゃうかもしれない。
じゃあ、後悔しないようにするためには、どうすればいいか。
そんなの答えはわかりきってる。
私が、頑張るしかないんだ。
「翔磨君!今日一緒に勉強せーへん?」
「昨日、翔磨君の部屋に鏡忘れたから、後で取りに行くなー」
たまに聞こえてくる愛里の声は、相変わらず私を不安にさせる要素たっぷりだ。
翔磨の家の話が多いのは、あのふか~い関係っていうのを物語っているのかもしれない。
でも、頑張るって決めたんだ。
愛里がいても、自分から翔磨に話しかける。
愛里に負けないように、私なりのアタックをしていく。
前向きな考えじゃないと、恋は出来ないと思うから。
そう決意をした、中学2年生の終わり。
恋愛、友情、受験と、大忙しな3年生が、きっとすぐにやってくる。